着物と浴衣の違いや着物の着方の基礎知識を紹介します!

着物レンタルでは夏(7月〜9月中旬)は着物ではなくて浴衣をレンタルしているところが多いです。では着物と浴衣ってどう違うの? 長襦袢ながじゅばんってなに? どんな下着をしていけばいいの? など、着物の着方に関するノウハウをお届けします。

着物と浴衣の違い

キーワード

浴衣は着物の一種で、形や仕立て方は同じですが、主に夏に着るもので、着方や生地や着るシーンが違います。

もともと浴衣は夏の間の部屋着として作られた着物です。それが少しずつ着るシーンが増えていって外出着にも使えるようになりました。でも部屋着だったころのイメージが残っており、和風の旅館や温泉では部屋着として用意されていたり、フォーマルな場所に出席するには向かなかったりというように位置づけられています。
生地も着物がフォーマルな正装というようになっていったことから高級品は絹が多いのに対し、浴衣は木綿やポリエステルなど汗を吸う素材や肌触りのよい生地が選ばれる傾向にあります。

一番大きな違いは重ね着をするかどうかです。着物は長襦袢というインナーを内側に着ますが、浴衣はこれを着ません。
長襦袢はインナーといっても下着ではなく、襟元や袖からのぞかせるための衣装でもあります。その下にさらに下着を着ます。そして和服は、今の洋服のように1回着るごとに洗濯をするものではありません。しかし昔の人も汗をかくわけなので、下着は洗濯をしていました。つまり、体から近い順に、下着+長襦袢+着物 という重ね着をしていたわけです。これだと夏場でも重ね着をしなければならず暑いので、着物そのものに吸汗性をもたせたものが出てきました。それが浴衣ということになります。
浴衣が部屋着から簡単な外出着にシーンを拡大するにあたって、やはり浴衣でも下着が必要だとか、着物は草履に足袋だけど浴衣は素足に下駄とか、もうちょっと涼しげな帯とか、周囲の小物が変わってくるようになりました。

着物レンタルで下着はどうすればよいのか

キーワード

着物レンタルでは、夏場の浴衣でも、それ以外の季節の着物でも、それに合わせた帯や履物を貸してくれます。「着物なのに浴衣用の帯を選んでしまった」などということは心配しなくて良いです。しかし下着まで貸してくれるわけではないし、貸してもらっても困ると思います。でも、普段から着物に親しんでいる人ならばよいですが、そうでなければ和装下着などは持っていないと思いますし、そのために一式買い揃えるというわけにもいかないと思います。そこでここでは旅先でのカジュアルな着物レンタルに見合った下着の選び方について説明します。

ブラジャーとショーツ

和服は基本的に体に巻き付けるタイプの服ですので、下着が透けたり線の出やすい服ということになります。そしてその状態を例えばセクシーであるというようにポジティブに評価する価値観はないです。
まずブラジャーですが、洋服ですとワイヤーの入ったブラジャーで体の凹凸を強調するようにしますが、着物ではこれは逆になります。ワイヤーの入ったブラジャーで着物を着ると襟元がすっきり決まらなくなってしまいます。昔は晒を巻いて胸を押さえつけるようにしましたが、現代ならばワイヤーのないスポーツブラか、ブラトップが良いでしょう。襟足の大きく空いているタイプがベターです。
ショーツは洋服を着るときでも線の出ないようなタイプのものが良いです。シームレスやバックレースやTバックなどです。着物の帯は幅が広く骨盤の上あたりまで締めることになるので、ショーツの丈は浅ばきのものがよいでしょう。
また、とくに浴衣の場合は透け防止のために、ブラジャーもショーツも色は肌色などが良いです。

下半身の下着

正式には下半身には裾よけという下着をはきます。腰から下に巻きつけるもので洋服だとペチコートに当たります。これは伝統的にはステテコで代用すると良いと言われます。たぶんそれはそうなのでしょう。しかし、お持ちですかね、ステテコ。中年男性の履物というイメージですが、いまどき中年男性でもあまりはいていないと思います。
とはいえ上半身は吸汗目的のアンダーシャツを着るのに脚部はむき出しというのも変なわけで、その気になればステテコは十分手に入ります。例えばユニクロでも売っています。和装ブラジャーなどとは違いこれ以外にも使いでのある服なので一つ持っておいても良いとはいえます。
とはいえステテコを買うというほどでもない場合は、レギンスでも代用できます。ただし丈の短いものを選びましょう。裾からレギンスがのぞいていたのではせっかくの着物が台無しですので。

防寒対策

下着について吸汗目的から説明してきましたが、もう一つの大きな役割は防寒です。とくに冬場の着物は足元が寒いです。
とはいうものの、もともと着物は上述の通り重ね着なので、体幹部分の寒さ対策はあまり考えなくても良いです。着物自体も冬物は袷(あわせ)という裏地のついたものになりますし、その下に長襦袢を着て帯を巻くと、むしろ暖房の効いた室内の暑さ対策のほうが問題になります。それでも寒がりの人は、七分袖のインナーを用意しておくと良いでしょう。襟首の大きくあいたものを用意できればベターです。

しかし、体幹部分はともかくとしても足元と首筋は寒いです。レギンスやスパッツを用意しましょう。夏場の浴衣と違い透けを気にする必要がないので、自分自身が洋服を着るときに愛用しているもので良いと思います。ただしこの場合も裾からのチラ見え防止のために丈の短めのものにしましょう。

足先は、冬場は浴衣ではなく着物を着るので足袋と草履ということになります。どちらも着物レンタル店で貸し出してくれます。この足袋の防寒効果がどれぐらい必要かは個人差というよりも温暖な場所か寒冷な場所かという地域差だと思います。ですので、着物レンタル店がすでにその場所の冬の寒さに見合った足袋を用意しているはずなので、それをはけばよいです。
しかしそれでは心配だという場合は、通販などで探せば裏地が起毛してある足袋や、足袋インナーも市販されています。多くの着物レンタル店で持ち込みは可能ですので、特別な足袋を持っていっても良いですし、着物インナーは高いものではないので一つ用意しておいても良いでしょう。また、五本指靴下を用意しても良いでしょう。

首筋の防寒対策についてはストールが効果的です。なんとなく着物に似合いそうな柄というものはあってもはっきりと和服用と洋服用が別れているわけではないので、それっぽいものを用意すればよいです。洋服でも役に立ちますし万能アイテムなので、冬場は着物レンタル当日の気候にかかわらず一つ用意しておけば安心ではないでしょうか。

防寒対策に関してはある意味では洋服、特にスカートと同じだというようには言えます。違うところは襟、袖、裾からのチラ見え防止ですね。袖や裾は、着物ほど神経質ではないとは言え洋服でも同じなので、皆さんそれぞれ自分の体型にあったインナーをすでにお持ちだと思います。それをそのまま使うというのが良いのでしょう。しかし襟については洋服とはちょっと違った配慮が必要になります。洋服は基本的には襟を詰めるものですが、着物の襟はあけるものですから。
これについては着物の世界にすでにいろいろなノウハウが溜まっていて、たとえば「着物 ヒートテック」で検索をすると、多くの人が具体的な商品名をあげてインナーが襟から見えるか見えないかという検証をしています。こういったものも参考にしてみてください。